馬の平熱は人間よりも少し高く、通常は37度台後半から38度前半だ。しかし、激しい運動を行った直後には、一時的に40度近くまで上昇することもある。問題は、その後の回復スピードだ。38.5度というラインを超えた状態が長く続くと、多臓器不全や蹄葉炎(ていようえん)といった命に関わる合併症を引き起こすリスクが跳ね上がる。
「かつては手で触れた感覚や呼吸の荒さで判断していた」と、ベテラン厩務員は語る。だが、目に見える症状が出た時点では、すでに重篤化しているケースも少なくない。だからこそ、客観的な数値による早期発見が不可欠なのだ。