福岡市早良区西新2丁目に所在した九州大学西新プラザは、2021年3月31日をもってその長い歴史に幕を閉じました。地下鉄空港線西新駅から北へ徒歩約10分、西南学院大学や修猷館高校が連なる福岡屈指の文教エリアに位置し、地元住民や研究者から長年深く愛されていただけに、閉館発表当時は惜しむ声が相次ぎました。
閉館の引き金となった最大の要因は、九州大学が進めてきた伊都キャンパスへの統合移転事業の完了に伴う、大学全体の保有資産見直しと経営効率化です。箱崎・六本松キャンパスの売却・再開発が一巡するなか、飛び地として残されていた西新プラザについても、国立大学法人としての経営基盤強化と資産最適化の対象となりました。
さらに、施設自体の老朽化対策費用やバリアフリー対応、耐震・省エネ性能の更新にかかる多額の維持管理費が重荷となっていたことも関係者の証言で明らかになっています。大学機能のコアを伊都へ集約する方針のもと、都心近接地の遊休・低利用資産を整理し、教育研究資金へ還元するという構造的な判断が下された形です。