前作がR指定映画として歴史的な世界興行収入10億ドル超えを達成しただけに、続編『フォリ・ア・ドゥ』に対する世間の期待値は極限まで高まっていました。しかし、公開後のネット上の評判や観客の感想は激しい賛否両論に割れることになります。
称賛派からは「悪を美化せず、観客自身の残酷な欲望を鏡のように反射させた傑作」「アーサーという悲劇の男の物語として完璧な落としどころ」といった映画的完成度を評価する声が上がりました。一方で、否定派からは「前作のようなカタルシスがない」「ミュージカルシークエンスが冗長でテンポを削いでいる」「ジョーカーの暴虐劇を観たかったのに裏切られた」という失望の意見が噴出しました。
この観客の心理的ギャップは、世界興行収入約2億ドル台前半という数字にも如実に反映されます。巨額の製作費を考慮すると商業的には厳しい結果となりましたが、大衆迎合を真っ向から拒絶し、神話化されたアンチヒーローを徹底的に解体した挑戦的な作劇は、映画史における特筆すべき問題作として長く議論され続けています。