キングダム山の民とは?楊端和率いる最強部族の正体と史実の真相の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

作中に登場する山の民とは、秦国の西方に連なる険峻な山岳地帯に暮らす民族の総称です。平地の民(平地民)からは長年にわたり「人ならざる野蛮な獣」と蔑まれてきましたが、その実態は侮蔑とはかけ離れています。断崖絶壁の地形を巧みに利用した巨大な石造都市を築き上げるなど、土木・建築や鉱物加工において高度な文明と技術を保持している点が大きな特徴です。

各部族はそれぞれ独自の言語や風習、意匠の異なる仮面を持ち、かつては部族間で果てしない血みどろの抗争を繰り返していました。その凄惨な乱世を武力と圧倒的なカリスマによって平定し、広大な山界を初めて統一したのが、「山界の死王」の異名をとる楊端和です。

平地民から「死王」と恐れられる楊端和ですが、その仮面の下にある素顔は息をのむほどの美貌を持つ女性です。しかし、一度戦場に立てば大刀を振るって敵陣を蹂躙し、兵士たちの士気を極限まで高める天性の指揮官として君臨しています。

山の民と秦国の関係を語る上で欠かせないのが、秦国と山の民の同盟関係です。かつて秦の第9代君主・穆公の時代、両者は固い友好の絆を結んでいました。しかし、穆公の死後に秦側が盟約を反故にして山の民を虐殺・追放したため、彼らの心には平地民に対する深い怨嗟の念が刻まれていたのです。

その怨念を乗り越え、再び両者を結びつけたのが秦王・嬴政でした。王弟・成蟜(せいきょう)の反乱によって玉座を追われた若き嬴政は、自ら山界の深奥へ赴き、楊端和と対峙します。過去の裏切りを糾弾され首を刎ねられてもおかしくない極限状態のなか、嬴政は「国境をなくし、中華から争いを根絶する」という壮大な夢を語りました。自らも山界の枠を越えて外の世界の広がりを渇望していた楊端和は、その不退転の覚悟に共鳴し、400年の怨讐を越えて血の盟約を再締結したのです。