現場で診療にあたる感染症専門医が頻繁に警鐘を鳴らすのは、洗濯機周辺に潜む盲点だ。どれほど衣類の洗浄に気を配っていても、洗濯作業のプロセスで環境を汚染してしまっては元も子もない。
見落とされがちなのが、汚れた衣類を入れていたランドリーバスケットや洗濯カゴの取り扱いである。陽性者が脱ぎ捨てたパジャマを運んだカゴの内側にはウイルスが付着している可能性がある。そのカゴに、洗い終えたばかりの清潔な衣類をそのまま入れて干し場へ運んでしまうと、再汚染を引き起こす原因になりかねない。
また、洗濯機のフタの取っ手や操作ボタン、洗剤の投入口なども接触感染のホットスポットとなりやすい。感染者の洗濯物を投入した手でそのままボタンを押し、その後に手を洗わないままドアノブや冷蔵庫に触れるというミスが多発している。洗濯機を稼働させた直後には、必ず石鹸による丁寧な手洗いを行うか、アルコール消毒液で手指を清拭する習慣を徹底したい。