劇場の灯が消えかけた2020年、プロジェクトはかつてない試練に直面した。しかし、立ち止まることはなかった。舞台を映画館へ届けるという逆転の発想から誕生したのが『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』である。
メガホンを取った滝沢の演出と松竹の映像技術が融合し、客席からは決して見ることのできないアングルから演舞を捉えた。息遣い、瞳に宿る光、皮膚を伝う汗のしずく。映画ならではの映像美を取り入れた鼠小僧の活劇や大自然を背景にしたロケーション撮影は、舞台芸術の新たな可能性を切り拓き、興行的な大成功を収めた。