厳格な昭和気質の父親というイメージを持たれがちな梅沢ですが、娘たちの前では全く異なる父親像を見せてきました。長女の智香さんと次女の名津美さんに対しては、過保護ともいえるほどの愛情を注ぎ、思春期に「お父さん臭い」と言われないよう私生活での衛生面や振る舞いに細心の注意を払っていたというエピソードは有名です。
長女の智香さんは堅実に自分の人生を歩み、結婚を経て梅沢にとって待望の初孫を出産しました。この孫の誕生こそが、梅沢の晩年における最大のターニングポイントとなります。毒舌で世の理不尽を斬り捨ててきた梅沢が、孫を前にした瞬間、完全に相好を崩して「何でも買い与えてしまう好々爺」へと変貌を遂げました。
特番インタビューや自著で語られた「孫が笑ってくれるなら自分の命すら惜しくない」「舞台の稽古が終わると真っ先に孫の写真や動画をチェックしている」という生々しい告白は、視聴者や同世代の祖父母層から絶大な共感を呼んでいます。世田谷の自宅には孫用のプレイスペースや大量の玩具が用意され、かつての大衆演劇界のカリスマは、今や一人の孫にひれ伏す優しい祖父としての日常を満喫しています。
一方、次女の名津美さんは、父の仕事現場に最も近い位置で梅沢を支え続けています。大衆演劇の座長として時に気性が激しくなる父の機嫌を巧みにコントロールし、現場スタッフやテレビ局関係者との橋渡し役を軽やかにこなす姿は、芸能界の裏方として高く評価されています。娘2人がそれぞれの立場から父を支え、守る構造が確立されているのです。