バンドのソングライターであり絶対的ボーカリストである大森元貴のギター歴は、楽曲の音楽的変遷と完全に同期しています。インディーズ期からメジャー初期にかけて彼のトレードマークだったのは、抜けの良いコードカッティングを生み出すフェンダーのテレキャスターでした。歯切れの良い高音域は、初期の性急なアッパーチューンで抜群の存在感を発揮していました。
表現の幅が飛躍的に広がったフェーズ2以降、ステージで頻繁に目撃されるようになったのがポールリードスミス愛用の経緯にまつわるハイエンドモデルの数々です。PRS特有の正確無比なピッチ感と、シングルコイルとハムバッカーの中間を行くバーサタイルなトーンは、転調や複雑なテンションコードを多用する近年の楽曲群において不可欠なファクターとなりました。「ボーカルを歌いながらでもストレスなくコードの響きをモニタリングできる」という本人のこだわりが、このギアセレクトに直結しています。
さらに、スタジアムのバラードセクションで圧倒的な情感を醸し出すのが大森元貴アコースティックギターの響きです。現場ではGibson J-45やTaylor、Cole Clarkなどの名器が投入され、パーカッシブなストロークから繊細なアルペジオまで、大森の感情の機微をダイレクトにオーディエンスへと届けています。加えて、骨太なロックナンバーではギブソンレスポールを抱え、重厚なローミッドでバンドのボトムを支える姿も定着しました。