今注目を集めている 木造3階建ての衝撃!兵庫「コヤノ美術館 西脇館」に潜む豪農文化を徹底解剖について、多角的な視点をご紹介しています。

母屋を囲むように配置された日本庭園もまた、この館を訪れる大きな理由の一つだ。春には青々とした新緑が木漏れ日を落とし、秋には見事な紅葉が古民家の黒い木肌に鮮やかなコントラストを描き出す。雨の日には雨粒が苔を濡らし、静寂の中に響く雨音自体が極上のBGMへと変わる。

畳に座り、庭を眺めながら過ごす数十分間。スマートフォンをポケットにしまい、ただ目の前の景色と空気の冷たさを感じる時間こそが、現代人にとって最大の贅沢と言えるだろう。光と影が織りなす日本建築特有の間(ま)の美学が、ここには手つかずのまま残されている。