スマートフォンのカメラ性能は年々凄まじい進化を遂げている。しかし、手軽に自撮りやスナップが撮れる裏で、広角レンズ特有のパースペクティブ(遠近感の歪み)が顔の印象を大きく狂わせている事実をご存じだろうか。
AppleがiPhoneなどの最新端末に搭載する標準カメラは、狭いスペースでも広い範囲を写せるよう、比較的浅い焦点距離(広角寄り)に設定されている。この広角レンズで顔に接近して撮影すると、レンズに近い鼻先や顔の中心部が膨張し、輪郭が外側に引き伸ばされる現象が起きる。いわゆる「魚眼効果」の軽微な歪みだ。顔のパーツバランスが黄金比に近い人ほど、わずかなミリ単位の歪みが違和感となって強調される。これが、自撮りや近距離でのスナップで損をしてしまう大きな物理的理由である。