Nyの象徴ロックフェラーセンター徹底解剖!展望台予約と買収劇の真相の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

日本とロックフェラーセンターの間には、昭和から平成の転換期における経済史の大きな1ページが刻まれています。1989年10月、日本の大手デベロッパーである三菱地所が、ロックフェラーセンターを所有するロックフェラー・グループ・インク(RGI)の株式の51%(その後80%まで引き上げ)を約14億ドル(当時レートで約2,200億円)で取得した出来事です。

当時、日本経済はバブル景気の絶頂期にあり、ソニーによるコロンビア映画の買収と並んで「ジャパン・マネーによるアメリカの買い占め」の象徴として報じられました。米メディアは「アメリカの魂が買われた」「真珠湾攻撃に次ぐ精神的ショック」とセンセーショナルに書き立て、激しい対日感情の反発(ジャパン・バッシング)を招く結果となりました。

しかし、この三菱地所による買収劇の真相は、華々しい進出の裏で極めて厳しい結末を迎えました。買収直後からアメリカの不動産市場は急速な不況に突入し、オフィスの空室率上昇と賃料相場の下落が直撃します。巨額の借入金に対する利払い負担が重くのしかかり、1995年5月、ロックフェラーセンターの保有会社14社のうち12社が連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請する事態に追い込まれました。

三菱地所は約1,500億円におよぶ巨額の特別損失(評価損・債権放棄)を計上し、主要12棟の不動産所有権を手放す苦汁の決断を下しました。ただし、物件の運営権を持つ不動産サービス会社RGIの株式そのものは維持し続けたため、同社はその後も米国での事業基盤を存続させ、長期的な再建を果たす足がかりを残しました。

では、ロックフェラーセンターの現在の所有者は誰なのでしょうか。破産処理後の1996年、ゴールドマン・サックスや投資家のデヴィッド・ロックフェラー、そして米不動産大手ティシュマン・スペイヤー(Tishman Speyer)を中心とする投資家グループが資産を買収。2000年以降はティシュマン・スペイヤー社とクラウン・ファミリーが中核となり、現代的な商業・観光拠点としての再ブランディングを主導しています。不動産バブルの教訓を乗り越え、現在は官民・地域と連携した安定的な共同管理・投資体制が確立されています。