最上稲荷が全国各地から熱烈な信敬を集める最大の要因が、境内奥の「縁の末社(えんのまっしゃ)」で行われる「両縁参り」です。一般的な寺社では縁結びか縁切りのどちらか一方に特化しているケースが多い中、ここでは「悪縁を切ること」と「良縁を結ぶこと」を一対の儀礼として執り行います。
最上稲荷の両縁参りのやり方には厳格な順序が定められており、正しいステップを踏むことで本来のご利益が授かるとされています。
【ステップ1:縁切り祈願(離別天王)】
本堂へのお参りを済ませた後、まずは悪縁を断ち切る「離別天王(りべつてんのう)」へ向かいます。授与所で授かった「縁切りの祈祷札(または絵馬)」に、断ち切りたい縁(不健全な人間関係、病気、借金、浪費、ギャンブル、自身の悪癖など)を具体的に記し、悪縁を浄化する気持ちを込めて奉納します。
【ステップ2:縁結び祈願(縁引天王)】
悪縁をきれいに手放した心境のまま、隣に祀られている良縁を呼び込む「縁引天王(えんいんてんのう)」へ移動します。ここで「縁結びの祈祷札」に、これから結びたい縁(仕事、良きパートナー、学問、健康、金運など)を記して奉納します。
現地で授与されている最上稲荷の縁結びお守りは、白狐や宝珠をモチーフにした洗練されたデザインが豊富に揃っており、参拝後に肌身離さず身につけることで日々の良縁を引き寄せる御守護として人気を博しています。