冷水を手にかけて身を清め、神前に頭を垂れた後に引くおみくじ(神籤)。そこで示される託宣について、全国約8万の神社を包括する神社本庁の関係者や神職らは一貫して「吉凶禍福の優劣を競うものではない」と説く。2026年を迎えた現在でも、その本質的な捉え方に揺らぎはない。
神道において、凶は「最悪の事態」を指す確定未来ではない。「これ以上は落ちない底」であり、同時に「油断を戒めるための親心」なのだ。神社本庁の教理的見解でも、神籤は未来予知のツールではなく、今現在の己の心のありようを映す鏡に過ぎないとされる。つまり、凶という結果は「慎重に行動すれば、ここから運気は上昇の一途をたどる」という、極めて前向きな反転のサインに他ならない。