交通規制が実社会に及ぼす影響について、現場の物流担当者やタクシードライバーへのヒアリングを行うと、数字以上の逼迫した実態が浮かび上がります。特にラストワンマイルを担う宅配業者や企業間輸送において、荷物の着時間指定を守ることが極めて困難になるケースが頻発しています。
都内の運送会社マネージャーは次のように語ります。「首都高の料金加算を避けて下道に降りた大型車が環七・環八に滞留し、そこから枝分かれする主要道路まで玉突きで動かなくなる。納品予定時間を2時間前倒ししても間に合わない配送ルートがあり、夜間早朝便へのシフトや積み替え拠点の変更で急場をしのいでいるのが実情だ」。
また、路線バスやタクシーの運行状況にも顕著な乱れが生じます。バス専用レーンが大会レーンと競合したり、迂回ルートへ押し出されたりすることで、定時運行率は大幅に低下します。タクシーについても、迎車依頼を受けてから配車完了までの所要時間が平時の倍近くに伸びる傾向があり、アプリ上の推定到着時間が急激に変動する事象が日常化します。