丸鶏を美しく切り分けるためには、作業に入る前の環境作りと温度管理が勝敗を分けます。焼き立て直後のチキンは内部の肉汁が沸騰しており、そのまま包丁を入れると旨味成分を含んだ水分が一気に流出して身がパサつく原因になります。
室温で10分〜15分ほど落ち着かせることで、筋繊維の間に肉汁が再浸透し、しっとりとした状態を維持しながらカットできます。用意する道具は以下の4点です。
- 刃渡りの長い三徳包丁または牛刀:刃先が尖っており、切れ味の良いものが適しています。
- キッチンバサミ:関節の軟骨や細い小骨を切り離す際に重宝します。
- 溝付きのまな板(または深めのバット):溢れ出た肉汁(ジュ)を受け止めるために必須です。
- 調理用使い捨て手袋:手の脂汚れを防ぐだけでなく、衛生的に作業を進められます。
まず最初に行うべきは、鶏肉の形を整えるために脚部を縛っているタコ糸の切断です。ハサミで糸を取り除き、チキンを仰向け(胸肉が上、脚が手前を向く状態)にまな板の中央へ配置します。