「駅が廃止されたなら、もうあの海底トンネル空間には降りられないのか?」というと、決してそうではありません。青森県外ヶ浜町の竜飛崎にある「青函トンネル記念館」を訪れれば、一般人でも実際に海底トンネルの内部へと降り立つことができます。
これを可能にしているのが、記念館が運行する私鉄路線「青函トンネル竜飛斜坑線(もぐら号)」です。傾斜角14度の急勾配を誇るケーブルカーに乗り込み、約800メートルの斜坑をカタカタと音を立てながら下ること約9分。海面下140メートルに広がる「体験坑道」へと到着します。
体験坑道見学ツアーでは、トンネル掘削工事当時の過酷な現場を再現した展示や、実際に使われていた巨大な削岩機、作業用通路を専任ガイドの案内で見学できます。新幹線の線路が通る本線坑道自体は防火扉で厳重に仕切られているため線路に触れることはできませんが、扉のすぐ向こう側を走り抜ける新幹線の重低音や風圧を肌で体感できる貴重なスポットとして、現在も高い人気を集めています。