今年の大会を象徴する最大のキーワードは、間違いなく「高速化と多角化」だ。これまでの高校ハンドボールで主流だった大型バックコートプレーヤーによる力押しではなく、全ポジションの選手が高速で連動するシームレスな攻撃スタイルが主流となりつつある。特に7人攻撃(空ゴール作戦)を戦術のメインオプションとして組み込むチームが急増しており、1点を巡る駆け引きは極めて高度な心理戦の様相を呈している。
守備陣においても、従来の6-0ディフェンス一辺倒から、相手の司令塔に強いプレッシャーをかける変則的な3-2-1ディフェンスやアクティブなマンツーマンへの即時スイッチが頻繁に見られる。コンマ何秒の判断の遅れが失点に直結する緊張感の中で、いかにミスを減らし、自分たちのペースに引き込めるか。戦術の深掘りと実行力の高さが、勝利を左右する絶対的な条件となっている。