LFAの音作りにおいて特筆すべきは、楽器メーカーであるヤマハの音響開発チームが初期段階から深く関与した点です。車内へ理想的な吸排気音を届けるため、まるでコンサートホールの音響を設計するかのような緻密なチューニングが施されました。
象徴的なのが、吸気サージタンクの内部構造です。ギターやバイオリンの響板と同じ発想を取り入れ、サージタンクの内壁に「サウンドリブ」と呼ばれる突起を配置しました。これにより、吸気脈動によってタンク自体を特定の周波数で共鳴させ、耳心地の良い澄んだ高音成分を意図的に増幅させています。
さらに、運転席へ音を導く独自のサウンドダクト構造を採用。ダッシュボード上部・中央部・足元の3方向からそれぞれ異なる周波数帯の吸気音をキャビンへ響かせる立体音響空間を構築しました。等長エキゾーストマニホールドとチタン製サイレンサーから放たれる排気音と合わさることで、ドライバーは全身を包み込むようなサウンドサラウンドを体感できます。