日除け帽子を日常的に使う上で避けて通れないのが、汗やファンデーション汚れによる洗濯問題です。ネット上でも頻繁に議論される「日除け帽子の洗濯で遮光率は落ちる理由」について、生地の製法面から実態を解説します。
薬剤による後加工が施された一般的な帽子は、洗濯を繰り返すごとに紫外線防止成分が水や洗剤によって徐々に洗い流されてしまいます。使用環境や洗濯頻度にもよりますが、約1〜2シーズン(洗濯20〜30回程度)で初期のUVカット性能が大きく減退するケースが一般的です。日焼け止めスプレーを後から吹き付けて補修する方法もありますが、ムラが生じやすく新品時の均一な遮蔽効果を取り戻すのは容易ではありません。
これに対し、多層構造ラミネートを用いた完全遮光生地を採用している帽子は、生地が破れない限り半永久的に遮光率100%が持続します。ただし、どれほど優秀な生地であっても、洗濯機の強力な水流や脱水によって遮光フィルムに亀裂が入ったり、つば芯が折れて変形したりすると遮光効果が損なわれます。長く愛用するためには、中性洗剤を用いた「手洗い(押し洗い)」と「陰干し」を徹底し、アイロンの熱を直接当てない配慮が欠かせません。