二人の関係性を語る上で外せないキーパーソンが、カナダ・オークビルを拠点に彼らを指導する世界的名将ブルーノ・マルコットコーチだ。マルコット氏は、初めて二人がトライアウトで滑った瞬間を「わずか数分で、まるで何年も一緒に滑ってきたかのような滑走感覚があった」と述懐している。
氷上での濃密な時間とは裏腹に、カナダでのプライベート生活では適度な距離感が保たれている。オフの日はそれぞれが個人の時間を過ごし、リフレッシュを図る。お互いのパーソナルスペースを尊重できる成熟した大人のバランスがあるからこそ、リンクに戻った瞬間に純度の高い集中力を発揮できるのだとマルコットコーチは分析する。ベタベタした依存ではなく、互いの自立を前提としたプロフェッショナルな信頼が、氷上の圧倒的なケミストリーを支えている。