アクシデントが起きる背景には、演者個人の不注意だけでなく、衣装トラブルを引き起こす物理的・環境的要因が複雑に絡み合っています。
第一の要因は、スタジオやステージ特有の「照明の強さ」です。一般的な室内光では全く問題がない生地であっても、数千〜数万ルーメンの高輝度ライトが透過することで、下着や肌の輪郭が浮き彫りになってしまう現象が起こります。薄手のシフォン素材やホワイト系のドレスなどは、肉眼では透けて見えなくても、高精細カメラと強い光の組み合わせによって思わぬ透けが生じます。
第二に、ダンスや長時間のトークに伴う「衣装のズレ」です。衣装を固定するためにスタイリストが使用する医療用両面テープやファッションテープは、演者の汗や皮脂によって粘着力が急激に低下します。その結果、パフォーマンス中にテープが剥がれ、乳首チラ見えなどの放送事故を招く原因となります。デザイン性を最優先したタイトなドレスや、胸元が大きくカッティングされた衣装ほど、このリスクを常に孕んでいます。