『天までとどけ』を語る上で欠かせないのが、母親役を務めた岡江久美子さんとの深い絆だ。撮影現場での岡江さんは、役柄そのままに温かく、若林志穂にとっても芸能界における精神的な支柱だった。
2020年春、岡江さんが新型コロナウイルス感染症により急逝した際、若林志穂の受けた衝撃と悲しみは計り知れないものだった。自身の体調がすぐれない中でも、画面の向こうで母のように慕っていた大先輩への感謝と追悼の思いを募らせていたという。共演者たちが本物の家族のように支え合っていた『天までとどけ』の現場の記憶は、過酷な闘病生活を送る彼女にとって、今なお消えない温かな光であり続けている。