テレビカメラが決して捉えない自宅での二人は、驚くほど徹底したプロフェッショナリズムと穏やかな家庭愛に満ちている。騎手の体重管理は100グラム単位の過酷な闘いだ。妻はアスリートフードマイスター顔負けの知識を独学で身につけ、低カロリーかつ高タンパクなメニューを毎日考案。夫の体重計の数字に一喜一憂することなく、メンタルを一定に保つための空気作りを徹底してきた。
朝4時前に起床し調教へ向かう夫を送り出し、家庭と子育てを切り盛りする日々のルーティン。家庭内では競馬のシビアな敗因をあえて深く掘り下げず、戦場から帰還した夫が完全に鎧を脱げる空間を演出しているという。たまのオフには家族で共通の趣味を楽しむなど、飾らない等身大の時間を大切にする。メディアの派手な演出とは無縁の、緻密で温かな日常の積み重ねこそが、長年続く夫婦円満の最大の秘密である。