「都市部のインフラに依存し続ける時代は終わった」——地元で再生可能エネルギー事業を立ち上げた40代の事業者はそう語る。地域内で調達される森林残材を活用した木質バイオマス発電と、住民主導型の太陽光発電ネットワークは、2025年末の時点で主要エリアの電力自給率100%を達成した。
このエネルギーの地産地消政策が、思わぬ副産物を生み出している。電力コストの安さと災害時の強靭性に目をつけた中小IT企業やデータ関連企業が、相次いで拠点をこの地に移転し始めたのだ。大手企業の出先機関ではなく、自律型のスタートアップがローカルな環境を選択する傾向は、2026年に入り一層顕著になっている。