俳優としての輝かしいキャリアと並行して、彼女が情熱を注ぎ続けているのが音楽プロジェクト「adieu(アデュー)」だ。2017年に映画主題歌「ナラタージュ」で突如姿を現した謎のボーカリストは、2019年にその正体が上白石萌歌であることを明かし、J-POPシーンに鮮烈なインパクトを与えた。
adieuの音楽は、静けさの中に激情を秘めたメランコリックで叙情的なサウンドが特徴だ。彼女の歌声は、囁くようなウィスパーボイスから力強いハイトーンまで自在に変化し、言葉の持つ湿度をありのままに伝える。演じることと歌うこと。2つの異なる表現手段を行き来することで、彼女の感性はより深く、多層的なものへと研ぎ澄まされている。