出番数分前、舞台袖のパイプ椅子に深々と腰掛け、静かに精神を研ぎ澄ます男がいる。Denだ。名門・ワタナベエンターテインメントに所属する彼らが、どのようにして独自の美学を確立したのか。そのルーツを探ると、常識を破り続けてきたブレない哲学が見えてくる。
「普通のお笑いをやっても意味がない」——結成当初から彼らが追求したのは、単にボケてツッコむだけの漫才や喜劇ではなかった。自信に満ち溢れた態度、独特の立ち振る舞い、そして観客の予想を裏切る展開。試行錯誤の末に生み出されたスタイルは、お笑いシーンに激震を与えた。