思春期から大人まで幅広い世代を悩ませる「ニキビ」は、医学的には尋常性痤瘡と呼ばれる立派な慢性炎症性疾患だ。毛穴の閉塞、皮脂分泌の増加、アクネ菌の増殖が複雑に絡み合って進行する。現代の標準治療では、急性期の炎症を抑えるだけでなく、微小面皰(ニキビの初期段階)の発生を元から防ぐ外用薬の継続使用が基本プロトコルとなっている。
一方、強い痒みと皮疹を繰り返すアトピー性皮膚炎の治療現場でも、近年劇的なパラダイムシフトが起きている。外用ステロイド薬による対症療法にとどまらず、過剰な炎症反応を引き起こす免疫シグナルをピンポイントで遮断する生物学的製剤やJAK阻害薬が登場した。これにより、従来の治療法では改善が難しかった重症患者でも、症状がほぼ消失した状態を維持できるようになってきている。
また、花粉や食物、金属などが関与するアレルギー反応に対しては、アレルギー科を併設する医院で精密なパッチテストや血液検査を受けることで、原因物質を特定して根本的な生活指導を受ける道が開ける。