多くの女性を不安にさせるのが、トイレや入浴時に排出される経血のレバー状の塊です。本来、子宮内膜が剥がれ落ちる際、体内にある「プラスミン」という酵素が血液をサラサラに溶かして体外へ排出しやすくします。しかし、出血のスピードが酵素の分解能力を上回ると、溶かしきれなかった血液がゼリー状に固まり、レバーのような塊となって出てきます。
500円玉大(直径約2.5cm以上)を超える巨大な塊が何度も出る場合や、昼間でも夜用ナプキンが1〜2時間でいっぱいになってしまう状態は「過多月経」と呼ばれます。その背景には、30代〜40代の女性の4人に1人が持つとされる子宮筋腫による経血トラブルが潜んでいるケースが少なくありません。筋腫が子宮の内側(粘膜下)にできると、子宮内腔の表面積が広がり、子宮の収縮運動が妨げられて止血が著しく遅れます。
さらに見過ごせないのが、激しい月経痛を伴う子宮内膜症の自覚症状です。子宮内膜に似た組織が卵巣や腹膜など本来とは異なる場所に増殖する疾患で、進行すると「チョコレート嚢胞」と呼ばれる古い血液が溜まった袋が卵巣内に形成されます。強い下腹部痛や腰痛、排便痛、性交痛を伴い、放置すると不妊症の原因にもつながるため、痛みの強さと経血量の急増は体からの深刻な警鐘と受け止める必要があります。