服から始まった物語は、インテリアデザインの領域へも鮮やかに染み渡る。フィンランドの巨匠アルヴァ・アアルトが創業したアルテック(Artek)とのコラボレーションでは、名作「スツール 60」の座面にタンバリンのテキスタイルを贅沢に張り込んだ。使い込むほどに表面のファブリックが擦れ、下から別の色が顔を出す「経年変化を楽しむ」仕掛けは、家具と人が共に年を重ねる喜びを教えてくれる。
また、毎年争奪戦となる「ほぼ日手帳」のカバーシリーズも、生活の中にミナのテキスタイルを取り入れるきっかけとして不動の人気を誇る。肌身離さず持ち歩く手帳に施された刺繍の手触りは、デジタル画面に追われる日々に心地よい余白をもたらす。装うことと暮らすことの間に境界線を引かないそのアプローチが、私たちの生活を静かに豊かにしていく。