シータの公式な年齢設定は13歳(パズーも同年代の13〜14歳前後)とされています。わずか13歳の少女が、世界を滅ぼしかねない王家の血筋と飛行石の重圧を背負いながら、逃げずに運命と対峙する姿は本作の大きな魅力です。
スラッグ渓谷の炭鉱で働く孤児の少年・パズーとの関係は、単なるボーイ・ミーツ・ガールを超えた強い信頼と共闘の絆で結ばれています。パズーはシータが「王女」だから守ったのではなく、孤独と恐怖の中で健気に生きようとする「ひとりの少女」として彼女を肯定しました。
だからこそシータは、自らの血統に執着するムスカに対し「土に根をおろし、風と共に生きよう。種と共に冬を越え、鳥と共に春を歌おう」というゴンドアの谷の詩を誇り高く言い放つことができました。王家の名に縛られるのではなく、パズーの手を取り「ひとりの人間」として生きる道を選んだ結末に、多くの観客が心を打たれるのです。