ふたりの接点が生まれたのは2001年春に行われた松たか子の全国コンサートツアー「松たか子 concert tour vol.1 "a piece of life"」でした。女優として国民的な知名度を誇りながら、シンガーソングライターとしても本格的な歩みを進めていた彼女のツアーを、バンドマスター兼ギタリストとして支えたのが佐橋佳幸です。当時の現場関係者によると、舞台裏における佐橋の音楽的な采配と細やかな気配りが、プレッシャーと闘っていた松たか子の精神的な支えになっていたと記録されています。
佐橋佳幸は、小田和正のミリオンセラー「Oh! Yeah! / ラブ・ストーリーは突然に」の印象的なイントロフレーズや、藤井フミヤの「TRUE LOVE」をはじめ、数々の歴史的名曲のギターアレンジを手がけてきた音楽業界の重鎮です。単なる伴奏者にとどまらず、松たか子のボーカルの魅力を最大限に引き出すサウンドプロデュースを手がけたことで、ふたりの距離は急速に縮まりました。
交際開始から2007年12月28日の電撃入籍発表までには、およそ6年もの歳月が費やされました。松たか子自身は公式サイト上で「音楽を通じて出会い、時間をかけて対話を重ね、お互いをかけがえのないパートナーだと確信しました」と報告。16歳の年齢差を乗り越え、単なる恋愛感情を超えた「表現者同士の深い敬意」が、結婚という決断に至った最大の決定打となりました。