芽が順調に伸びてきたら、いよいよ本圃へ定植するための苗を切り取ります。ここでの手際が、その後の畑での活着率(根付く確率)と秋のイモの肥大に直結します。
プロが実践する「さつまいも つる取り コツ」
切り取りのベストタイミングは、つるの長さが25〜30cm、本葉が7〜8枚展開した段階です。これより短いと畑での初期生育が遅れ、長すぎると老化して活着が悪くなります。採取時はハサミを使わず手で折り取るか、消毒した清潔なナイフを用います。
最大のコツは、親芋の境目から1〜2節(葉を1〜2枚)残して切り取ることです。根元を完全に切り落とさずに残しておくと、その節から「2番苗」「3番苗」となる側枝が次々と発生し、1つの芋から長期間にわたって連続して苗を収穫し続けることが可能になります。
活着率を跳ね上げる!切った苗の保存方法
「切り取った苗はすぐに畑に植えなければならない」というのは初心者が陥りがちな誤解です。実は、切り取った直後の苗は水分蒸散が激しく、そのまま強い日差しの畑に挿すと萎れて枯死するリスクが高まります。推奨される切った苗の保存方法と下準備は次の通りです。
- 水揚げと結束:切り取った苗を10〜20本程度束ね、切り口を1〜2時間ほど浅い水につけて吸水させます。
- 日陰での発根誘導:湿らせた新聞紙で根元を包み、直射日光の当たらない風通しの良い涼しい室内(15℃〜20℃前後)に2〜3日間静置します。
- 節からの「発根の兆し(白い突起)」を確認:数日置くことで茎の節から不定根の原基(白いポチポチ)が膨らんできます。この「活着準備が整った状態」で畑に定植することで、植え付け後の立ち上がりが劇的に早まり、乾燥による欠株をほぼゼロに抑えられます。