本作に関してネット上で散見される誤解の一つに、「完全な運ゲーだから一切のプレイング余地がない」というものがあります。
実は、厳密にルールを読み解くと、カードを出す順番や「スターカード」をいつ場に出すかというタイミングにおいて、わずかながら「相手のミスを誘発するトラップ戦術」が成立します。例えば、直前の会話の流れを利用して相手に特定の単語を喋らせる誘導尋問を仕掛けたり、ジャンケンで特定の心理誘導を行ったりと、盤面外のメタな心理戦が勝率を左右する場面が存在します。
また、「レガシー版はカードを汚すから損をする」という誤解もありますが、レガシー版の真価は「その場にいたメンバーだけの内輪ネタがルールとして刻まれる」という点にあります。何年も経った後にそのデッキを見返すだけで当時の笑い話が蘇るという、一種のタイムカプセル的な付加価値を持っているのです。
【プロの結論】コミュニケーション心理学から読み解く理不尽ゲーの価値と向き不向き
心理学には、他者との心理的距離(パーソナルスペースや心理的バウンダリー)を一気に縮める手法として「共通の理不尽に対する共感」という概念があります。全員が理不尽なルールに巻き込まれ、等しく被害者になる体験は、集団の連帯感を短時間で強固にする触媒として機能します。
この特性を踏まえ、本作をおすすめできる人とそうでない人の基準を提示します。
【おすすめできる人・シチュエーション】
- 初対面のメンバーが多く、手っ取り早く場の空気を和ませたい(アイスブレイク目的)
- お酒を飲みながら、頭を使わずに全員でゲラゲラ笑いたい
- 短時間でサクッと遊べる「箸休め」のアナログゲームを探している
【おすすめできない人・シチュエーション】
- 緻密な戦略や実力による勝利の達成感を味わいたい
- 理不尽な負け方や、納得感のない勝敗に対して強いストレスを感じてしまう
- オンライン環境で手軽に完全自動化された対戦を楽しみたい