本館を抜けて急な坂道を下り切ると、そこに広がるのは人工のコンクリートプールではなく、波が直接押し寄せる自然の入江だ。ここが同館の最大の看板エリアである「海獣公園」である。
北海道小樽市祝津の荒々しい海岸線をそのまま生かした設計は、まさに海の生き物たちが本来暮らす野生の環境そのもの。潮風が吹き抜け、海鳴りが響く中でアザラシやトドたちが伸び伸びと泳ぐ姿は、訪れた者の視界を一瞬で奪う。株式会社小樽水族館公社が守り続けてきたこの独特のアプローチは、世界的なネイチャー・ドキュメンタリーの現場を彷彿とさせるスケール感を誇る。