トマトジュースで血圧は下がる?朝夜の差と効果的な新常識の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

ネット上には「トマトジュースで血圧が下がりすぎて危険」「かえって血圧が上がる」といったセンセーショナルな噂が散見されます。こうした誤解の背景にある医学的真実を正しく把握しておく必要があります。

まず「血圧が上がり逆効果になる」という現象の正体は、誤って食塩添加タイプのトマトジュースを常飲していたパターンです。缶入りや旧来の製品の中には、味を整えるために1本当たり約1g前後の食塩が加えられているものがあります。日本高血圧学会が推奨する1日の食塩摂取目標量は男性7.5g未満・女性6.5g未満(高血圧患者は6.0g未満)ですから、毎朝1gの塩分を追加摂取することは血圧上昇の直接の引き金になり得ます。必ずパッケージの栄養成分表示を確認し、「食塩無添加」の文字を選ぶことが大前提です。

次に「血圧が下がりすぎて倒れるのではないか」という不安についてですが、健康な人や軽度高血圧の人が通常の適量(1日200ml程度)を飲む範囲で、生命維持に必要な正常値(100〜110mmHg前後)を下回って危険な低血圧に陥ることは極めて稀です。トマトジュースのGABAは過剰な交感神経の緊張を解くだけで、血圧を強制的にゼロ近くまで叩き落とすような薬理作用はありません。

ただし、絶対に軽視してはならない重大な注意点が2点存在します。

1つ目は、「降圧薬(カルシウム拮抗薬やACE阻害薬など)をすでに処方されている人」です。薬の血圧降下作用とGABA・カリウムの作用が重なり、人によっては立ちくらみやふらつきを感じるリスクがあります。必ず主治医やかかりつけ薬剤師にトマトジュースの常飲について相談してください。

2つ目は、「腎機能の低下を指摘されている人(慢性腎臓病/CKDなど)」です。腎臓のろ過機能が衰えていると、トマトジュースに豊富に含まれるカリウムを尿から十分に排出できず、血中カリウム濃度が異常に跳ね上がる「高カリウム血症」を引き起こす恐れがあります。重篤な不整脈や心停止を招く命に関わるリスクとなるため、腎疾患のある方は自己判断での摂取を厳禁としてください。