政治との関わり方こそ、両団体の性格が最も如実に表れる領域です。「宗教団体が政治に関わること自体が憲法違反ではないのか」という論争において、公明党と自民党の政治的関係と、統一教会のロビー活動は、全く異なる文脈で評価されています。
公明党は1964年、創価学会第3代会長(後に名誉会長)の池田大作氏によって結党されました。当初は「王仏冥合(仏法の精神を社会に具現化する)」を標榜して政教一致批判を浴びましたが、1970年の言論出版妨害事件を契機に「政教分離の明確化」を宣言。創価学会と公明党は規約上・組織上完全に分離されました。日本国憲法第20条が禁じる政教分離の原則について、最高裁判所の判例および政府答弁は一貫して「国家が特定の宗教を特権的に扱ったり援助したりすることを禁じたものであり、宗教団体が支持政党を持って政治活動を行うことは信教の自由(政治活動の自由)の範囲内である」と解釈しています。公明党は政策要綱を掲げ、選挙戦を公然と戦い、1999年以降は自民党と強固な連立政権を組んで福祉や平和政策を法案化してきました。
対照的に、統一教会は自前の国政政党を持っていません。代わりに用いたのが、友好団体である国際勝共連合を通じた「保守政治家への水面下からの食い込み」でした。冷戦構造下で反共産主義を掲げて岸信介元首相らと接点を持ったことを起点に、歴代の自民党議員へ無償の秘書や選挙ボランティアを派遣し、引き換えに教団名の変更認証や友好メッセージ、さらには教団側の理念に沿った「政策協定(推薦確認書)」の締結を取り付けていた実態が次々と露呈しました。公然としたマニフェスト選挙ではなく、裏口から政治家を依存させる浸透戦術を取った点に、社会的な不信と怒りが集中したのです。