本村氏の戦いをつぶさに追い続けたのが、ジャーナリスト・門田隆将氏による社会派ドキュメンタリー・ノンフィクション『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』である。単なる事件ルポの枠を超え、ひとりの人間がいかにして底なしの絶望から立ち上がり、巨大な国家権力や司法の惰性に立ち向かったのかを克明に描き切った。
この傑作ノンフィクションは後にWOWOWでドラマ化され、大きな反響を呼んだ。現在もNHKオンデマンドや各種配信サービスを通じて語り継がれており、事件を知らない若い世代にも衝撃を与え続けている。メディア報道の功罪、ジャーナリズムが被害者とどう向き合うべきかという根源的なテーマをも浮き彫りにした本作は、単なる過去の記録ではなく、現代社会が抱える倫理的課題の教科書として今なお読み継がれている。