ネット上の情報や旅行掲示板において、時折見受けられる誤解や見落とされがちな盲点について検証します。
一つ目の誤解は、「函館明治館と金森赤レンガ倉庫は同じ施設である」という混同です。両者は隣接しており、同じく明治期の赤レンガ建築を活用しているため一括りにされがちですが、金森赤レンガ倉庫が民間営業倉庫群の歴史を持つのに対し、函館明治館は官営の郵便局(旧函館郵便役所)として建てられたという明確な歴史的差異があります。建築構造も、倉庫特有の堅牢な大空間と、公共庁舎としての格式ある細部装飾という異なる意匠を持っており、比較観察することで函館の近代史が立体的に見えてきます。
二つ目の盲点は、「有料の観光施設だと思い込んで素通りしてしまう」ケースです。外観が重厚な歴史建造物であることから、入場券売り場を探してしまう旅行者が散見されますが、函館明治館は入場無料のオープンスペースです。散策の途中に自由に立ち寄り、歴史的空間の雰囲気を味わうだけでも十分に価値があります。