多くの著名人は、老いや病によって衰えた姿を世間から隠したがるものだ。だが、アントニオ猪木は正反対の道を選んだ。開設されたYouTube公式チャンネル『最後の闘魂』で配信された映像は、世界中に計り知れない衝撃を与えた。点滴の管につながれ、やつれた顔でベッドに横たわる姿。リハビリで足を一歩前に出すことすらままならず、苦悶の表情を浮かべるありのままの姿を、カメラは容赦なく捉え続けた。
「弱さを隠さない。どんな状態になっても、生きている姿そのもので人を元気づける」――そのスタンスは、まさに彼が人生をかけて創り上げた究極のドキュメンタリーだった。衰弱した肉体から振り絞るように発せられる言葉の一つひとつが、画面越しに多くの闘病者や迷える人々の心を震わせた。