文豪・島崎藤村の旧居跡は現在どうなった?小諸・大磯・飯倉の変遷を追うについて押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

文学ファンや旅行者が現地を訪れる際、知っておくべき各地点のリアルな現状とアクセス事情をレポートします。

1. 小諸:懐古園内に佇む「島崎藤村旧居(小諸義塾時代)」

信濃鉄道・JR小諸駅から徒歩約5分の小諸城址・懐古園内には、小諸義塾時代に藤村が約6年間暮らした旧宅が移築保存されています。小諸市旧町内にあったものを昭和期に移築したもので、小諸義塾記念館や島崎藤村記念館と隣接しています。縁側に座ると、藤村が教え子たちと語り合い、原稿を執筆した静謐な空気を肌で体感できます。

2. 麻布飯倉:大都会の一角に静かに佇む「飯倉旧居跡碑」

都営大江戸線・麻布十番駅または東京メトロ日比谷線・神谷町駅から徒歩約8分、外苑東通り沿いの飯倉交差点近くに「島崎藤村旧居跡」の石碑が設置されています。周辺は麻布台ヒルズをはじめとする近代的な超高層ビル群が立ち並ぶ都心の一等地ですが、植え込みの一角にひっそりと佇む石碑は、かつてここで日本の近代文学を代表する長編が紡がれた歴史を静かに証明しています。

3. 大磯:文豪終焉の地「島崎藤村旧宅・静観居」

JR東海道線・大磯駅から徒歩約7分、閑静な住宅街の細い路地を進むと、大磯町が管理する「島崎藤村旧宅」に到着します。昭和16年に移り住み、「簡素にして品格あり」と藤村自身が気に入っていた貸家で、昭和18年(1943年)8月に71歳で永眠するまで過ごした場所です。手入れの行き届いた前庭や、障子越しに柔らかな自然光が差し込む書斎は、藤村の静かな最期を想起させる風情に満ちています。