象の長寿を支えるもうひとつの重要な要素は、仲間同士の深いエモーショナルな絆だ。近年、ナショナル ジオグラフィックのドキュメンタリー番組や、NHKオンデマンドで配信されている自然科学ドキュメンタリーの数々は、象がいかに仲間の死を悼み、互いを慈しむかを克明に捉えている。
アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞しNetflixで世界的な反響を呼んだ『エレファント・ウィスパラー: 聖なる象との絆』では、孤児となった象と人間の心の交流を通じて、トラウマを抱えた象が愛情ある環境でいかに生きる気力を取り戻すかが描かれた。象は傷つき、孤立すると生きる意欲を失い、免疫系を低下させることすらある。彼らにとって家族や仲間とのコミュニティは、DNAの防衛機能と同じくらい生命維持に欠かせない要素なのだ。