進次郎氏にとって、幼少期に「母親」として疑わなかった人物は、父・純一郎氏の実姉である道子氏(叔母)であった。道子氏は独身を貫き、母を失った進次郎氏と孝太郎氏を実の子のように深い愛情をもって育て上げた。横須賀の自宅で家庭を守り、過酷な政治闘争に身を投じる弟を支えつつ、幼い兄弟の成長に全力を注いだのである。
進次郎氏が「伯母の道子氏が実の母親ではない」という衝撃的な真実を知ったのは、中学2年生の時だったという。信頼していた家庭の土台が揺らぐようなショックを受けながらも、彼は自分を育ててくれた叔母への感謝を失わなかった。育ての親への強い愛情と、まだ見ぬ実の母に対する複雑な揺らぎ。多感な思春期に経験したこの体験こそが、感情を表に出しすぎず、思慮深く言葉を選ぶ政治家・小泉進次郎の人間性を形成した源流と言える。