教員の給料問題において長年議論の標的となってきたのが、1971年に制定された「給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)」の存在だ。この法律のもとでは、教員には一般的な労働基準法に基づく時間外手当(残業代)が支払われない。その代わりに、一律で基本給の4%が「教職調整額」として上乗せ支給されてきた。
だが、月数十時間から100時間を超える時間外労働が常態化する現代において、たった4%の調整額は「定額働かせ放題」の元凶として強い批判を浴びてきた。こうした危機感を受けて浮上したのが、2026年教職調整額改定に向けた大規模な制度見直しだ。調整額の引き上げ幅や支給条件の見直しを巡り、財務省と文部科学省の間で激しい議論が交わされている。この改定が実質的な賃上げにつながるのか、あるいは労働環境の抜本的改善に伴う本質的な改革となるのか、現場の教員たちは固唾をのんで見守っている。