2012年の激震を乗り越えた阿部慎之助監督は、現役引退を経て二軍監督、ヘッドコーチを歴任し、名実ともに読売巨人軍の最高責任者としてチームを率いています。スキャンダルを経験した人物が、規律と品格を極めて重んじる巨人軍の一軍監督に就任できた背景には、グラウンドでの圧倒的な結果と家庭内での完全な禊(みそぎ)がありました。
2012年シーズン、阿部選手は首位打者と打点王の二冠を獲得し、リーグMVPに輝くとともにチームを日本一へと導きました。「球場でのヤジや世間の冷笑を黙らせるには、バットで結果を出すしかなかった」と当時の番記者が語る通り、スポーツ史上でも類を見ない集中力で逆風を跳ね返したのです。
そして何より、妻・石田めぐみさんの存在が阿部監督の指導者ロードを支えました。二人の間には1男2女の計3人の子どもがおり、家庭内では阿部監督自身が徹底して家族奉仕に努めたと伝えられます。スキャンダル以降、夜の街での派手な交友関係を完全に断ち切り、自宅と球場を往復するストイックな生活へとシフト。めぐみ夫人もまた、夫の立場を理解し、球界関係者への配慮を欠かさず内助の功を発揮し続けました。この強固な家族の絆があったからこそ、読売グループ本社首脳陣からの信任を取り戻すことができたのです。