日テレ版の終了から約6年後、1979年(昭和54年)4月にテレビ朝日系列で再アニメ化されたことで、空前絶後のロングランが幕を開けました。これが現在も多くのファンに愛され続ける「大山のぶ代版ドラえもん」です。
ドラえもん役の大山のぶ代氏をはじめ、のび太役の小原乃梨子氏、しずか役の野村道子氏、ジャイアン役のたてかべ和也氏、スネ夫役の肝付兼太氏という5人のレギュラー声優陣は、2005年(平成17年)3月まで26年間にわたって一度も交代することなく役を全うしました。大山氏の唯一無二のハスキーボイスと母性を感じさせる語り口は、藤子・F・不二雄氏本人をして「ドラえもんはこういう声をしていたんですね」と言わしめたほどの一体感を誇りました。
2005年春に行われた大規模な声優交代の理由は、声優陣の高齢化に伴う自発的な勇退です。大山氏が70歳を迎えるタイミングで「キャラクターの未来のために、全員元気なうちに次の世代へ引き継ぎたい」というレギュラー陣の総意により、水田わさび氏ら新世代キャストへとバトンが渡されました。スキャンダルや不和による降板ではなく、作品の永続性を最優先に考えた見事な世代交代劇でした。