追肥において、肥料の種類と同じくらい重要なのが「どこに与えるか」という施肥位置の問題です。多くの栽培者がやってしまいがちな失敗が、株の根元に直接肥料を山盛りに置いてしまう行為です。
植物の根は、先端の細い「根毛(こんもう)」から水分と養分を能動的に吸収しています。太い主根が集まる株元に高濃度の化成肥料を置くと、浸透圧の急激な変化によって根から水分が逆に奪われ、細胞が破壊される「根焼け」を引き起こします。
追肥の正しい場所は、「その時点で葉が広がっている外周の真下」です。地中の根は、地上部の葉が展開している範囲とほぼ同等の広がりを持っています。葉の先端の真下あたりに肥料を施すことで、最も吸収力の高い若い根毛にダイレクトに栄養を届けることが可能になります。
露地栽培での化成肥料のやり方は、つるが伸びるにつれて施肥位置を株元から20cm、30cm、40cmと徐々に外側へ広げていき、畝(うね)の肩や通路部分に施して軽く土と混ぜ合わせる(中耕する)のが定石です。
一方、プランター栽培では土の容量が限られているため、水やりのたびに水溶性の養分が鉢底から流れ出てしまいます。プランターでの追肥は、固形肥料をプランターの縁沿いに少量ずつ埋め込むとともに、1週間に1回のペースで規定倍率に薄めた液体肥料を水やり代わりに施用する二段構えの管理が最も安定します。