青く澄み渡る海の上を滑るように駆け抜ける爽快感こそが、伊良部大橋ドライブ最大の醍醐味です。午前中の順光時には海底のサンゴ礁や白砂がくっきりと浮かび上がり、夕刻には水平線へ沈む夕日が水面を黄金色に染め上げます。しかし、その美しさに見とれるあまり、重大な交通違反を犯してしまうドライバーが後を絶ちません。
伊良部大橋は全線にわたり「駐停車禁止」です。道路構造令上の第3種第2級道路(設計速度60km/h、制限速度50km/h)として整備されており、歩道は設置されておらず、車道両脇にあるのは狭い路側帯のみです。
旅行者が誤解しやすいのが、橋の途中に数カ所設けられている幅の広いスペースです。これは事故やエンジントラブルなどの緊急時に使用する「非常用待避所」であり、景観鑑賞や記念撮影のための展望パーキングではありません。ここにレンタカーを停車させて車外に出る行為は、明確な道交法違反(駐停車違反)となります。
警察や沖縄県土木建築部の調査資料でも、橋上での身勝手な駐停車が後続車との追突事故やブラインドコーナーでの接触事故を誘発している実態が警告されています。過去には橋の欄干に立ち入ったことによる痛ましい転落死亡事故も発生しました。素晴らしい景色は助手席や後部座席から動画・写真に収めるか、渡り切った先の展望広場から安全に楽しむのが鉄則です。