二人のプロキャリアを語る上で欠かせない転換点となったのが、本格的な舞台芸術とフィギュアスケートを融合させた『ワンピース・オン・アイス』での共演だ。主人公ルフィ役を全身全霊で演じきった宇野昌磨と、ビビ役として気品ある滑りを見せた本田真凛。二人が氷上で見せた掛け合いは、技術の誇示にとどまらない深いエモーションを放っていた。
「競技用のプログラムとは違い、ストーリーと役柄を背負って滑るアイスショーの現場では、キャスト同士の対話が不可欠です。二人は稽古の段階から細かな視線の交わし方や感情表現について意見をぶつけ合っていました。互いの表現力をリスペクトし合っているからこそ成立した舞台であり、あの共演を経てパフォーマーとしての絆は格段に強まりました」(舞台制作スタッフ)
既存のアイスショーの枠組みを超えたエンターテインメントへの挑戦は、二人に「自分たちが創り出すべき世界」を強烈に意識させる契機となった。