マウンド上で見せる威圧感あふれる表情とは対照的に、ブルペンやロッカールームでの澤村拓一には温かい人間味が溢れている。今回の独占取材で明かされた秘蔵エピソードの一つが、若手投手陣に対する丁寧な助言の姿勢だ。メジャーリーグという最高峰の舞台を経験した彼だからこそ伝えられる、ピンチでのメンタルコントロールや登板前の準備法を、惜しみなく後輩たちに伝授しているという。
「マウンドに上がったら、誰も助けてくれない。だけど、マウンドに上がるまでの準備はチーム全員でできる」。彼が若手に語りかけたこの言葉には、数々の修羅場をくぐり抜けてきた男のリアルな実感がこもっている。遠征先のホテルでも欠かさない徹底した食事管理や、深夜に及ぶストレッチルーティンなど、見えないところでの徹底した自己管理こそが、彼をプロフェッショナルたらしめている真実だ。