仮装の成否を分けるのは、衣服そのものよりも手元や胸元を飾るプロップ(小道具)のクオリティだ。市販の安いペラペラの紙お札ではなく、和紙のような厚みのある黄色い紙に朱文字で手書き風の符を記した呪符をチョイスしたい。額に貼り付ける際も、眉間より少し高めの位置に斜めにセットするのが、動きを出して立体感を生むコツである。
さらに見落とせないのが、道士がキョンシーを制御するために用いる真鍮製の鈴や桃木剣といったアイテムだ。歩くたびにカラコロと乾いた金属音が響く演出は、周囲の視線を一瞬で奪う。細部まで中国民俗学・妖怪伝説の文脈を反映させた小物は、単なるコスプレを超えた圧倒的なリアリティを放つ。